仏の国へ:キルフェボ

今日は朝から好天。南中の時間帯に既に24.1度。その後25度まで上昇。窓辺から差しこむ鋭い陽射しをあびながら、たまったお手紙をひたすら書き続けた。

あんまり天気が良いのでバルコニーでチャイニーズ・ビールのチンタオ。Tsingtao(青島)は1903年創業で100年の歴史を誇るビールなのだそうである。その背景にはさらに4000年の歴史が刻まれている。



バルコニーは窓辺から格子まで約110cm。格子の目は縦x横x奥行が8cmx5cmx10cm。横の升目は26個(15:11)、縦に6個。格子の間隔は4.5cm。メジャーを忘れたので15cm定規で測ってます。バルコンの仕上げはマルセイユのユニテより細かく、リヨン方面のラ・トゥーレット修道院の手仕上げの格子ほどにはあらくない。ラ・トゥーレット修道院の居室内の壁は入口側は粗めの塗りで、机や窓の周りは滑らかに仕上げられていた記憶がある。祈りの時間に粗めの仕上げだと心を乱すからであるとどこかで聞いた。

偉大なるル・コルビュジエもまたマッチョ系健康フェチだった。というより、きっと1920年代は衛生の観点から「健康」であることがひとつの至上命題だったのだろう。そこでの「健康」は日の光に浴びるとか、水泳をするとか、戸外と肉体が関連づけられる。オートマティズムやシュルレアリスムのような同時代の多少神秘主義的なアートの流れとは一線を画さざるをえなかったのがコルを建築に向かわせた理由なのかな、とボンヤリと考えた。


その後ハツパシリに出かける。ブラジル館を出て、ダッシュしようとかけだそうとすると、お隣のインド館の前庭ではインド人とフランス人の集団が、前庭をグルグルノロノロと歩き回っている…時が止まったようである。インド人のオジイサンに聞いたら、メディテーションのために歩いているのです、健康と精神のためなのさ…といい、再びノロノロ歩き出した。悠久の国インド。ニッポンも少しは見習ったほうがよいのかも…とすっかり影響されて隣の公園の芝生でメディテーションしようとした…うるさくてムリ。物事はそれほど簡単ではない。


ブラジル館で初めて自炊をする。IKEAポンコツ鍋セットも買ったしこれで食生活は完璧、ムフフ…と思っていたら火が弱すぎた。焼けない煮えない食べられない。ブラジル人は似たり焼いたりしないのかもしれない。学生だから料理しないだけか。ともかく中華料理の夢はついえた。トマトスープを作ってみたが砂糖がない。ホワイトチョコを入れたら意外といけた。ブラジルの味。ごま油なんてもういらない。